ひき菜炒り
福島の3月。
畑の雪はとけて、草の芽も少し顔を出し始めますが、春野菜の収穫にはまだ少し間があって、冬野菜がそろそろ終わる頃。
こんな時期は冬の間、納屋や畑で上手に保存してあった根菜を献立に取り入れます。甘味や旨味の増した、この時期の根菜もなかなか美味しいものです。
例えば『ひき菜炒り』。
福島県北部地方の郷土料理です。
大根をせん切りにして、細切りにした油揚げと炒め煮にします。
家庭によって人参や凍み豆腐が入ったりもしますが、季節を問わず毎日の食卓に頻繁に登場するお総菜です。
他にも春野菜ができるまでの保存食として、凍み大根、凍み豆腐、いもがらなどの乾物を大切にいただきながら、春の到来を待ちわびます。
今はスーパーに行けばハウスものや温暖な地方の野菜がいつでも手に入りますが、私はあえて伝統的な保存食を味わいながら、地場産の春野菜を心待ちにしています。その方が美味しく、ありがたく、いただけるような気がして・・・。
春と言えば、先週末に近所の里山でふきのとうを見つけました。
枯れ草の間から、ちょこっと芽を出している辺りを、しばらくじーっと眺めていると、目が慣れてきて、あっちにもこっちにも発見できます。
早速、天ぷらにして春の香りを楽しみました。
もちろんお供は日本酒。
『大七雪しぼり・生原酒』などいかがでしょう。
厳寒期にしぼられたお酒ですが、春を迎えるこの時期には、ふっくらと熟しはじめて優しい雰囲気になっています。
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