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笹まき

怒濤の勢いで春は過ぎ、気がつけば季節はもう初夏です。

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先週末5月20日は安達太良山の山開きでした。
大七の窓からは、もうほとんど雪の残っていない姿が見えます。
毎日眺めていると、ふもとから順に緑濃くなっていくのがわかります。
紅葉は上から降りてくるけど、青葉は下から、あたりまえだけどちょっとうれしい。

山開きには行きませんでしたが、近くの里山を散策したら、山野草にたくさん出会いました。ニリンソウ、クリンソウ、ヤマブキソウ、クマガイソウ、ヤマシャクヤク、ハナイカダ、ウラシマソウなど、まだまだいろいろ。ひかえめで可憐な花姿を見ているとやわらかな気分になってきます。朝露にぬれて澄んだ山の空気も素敵においしい。

田圃では田植えまっ盛りです。
とろりとした土に植えられた緑色の苗が風にそよいで爽快。
大七酒造でも一昨日から今週末にかけて五百万石の田植えをしています。

この時期になると、山で笹をとってきてちまきを作ります。ちまきではなく「笹まき」と呼ぶことが多いようです。旧暦の端午の節句に食べるのが習わしとか。先週あたりからスーパーにも「笹」と「い草」がならび始めました。山へ笹を取りに行くのはちょっとめんどうなので、さっそく買ってきました。笹は50枚入りで580円。い草は25本で100円。これで25個分。つくりかたは去年知人に教えてもらったのできっと大丈夫。ほんとうに大丈夫?

案ずるより産むが易し!笹まきづくりに挑戦です。
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まず、もち米を洗ってうるかして(「うるかす」って東北の方言です。水につけるって感じの意味かな。素敵な表現なので私も使わせてもらってます。ネイティブの人たちは方言だって気づいてないことが多いみたいですが・・・)、ザルにあげて水を切っておきます。
1枚の笹の葉を円錐型に丸めて、そこにもち米を入れます。この時の量がポイント。多すぎると角からお米が出てきてしまったり、少ないとべちゃっとした感じになったりしますが、適量を入れると、ちょうどいい硬さになっておいしいです。適量はどれくらいか?って私に聞かないでください。もう一枚の笹でふたをして(つまり1個につき笹を2枚使う)、い草で結びます。正三角形の3つの角にい草をかける感じで、結び目の片端を長くして、5個ずつ束ねます。

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不慣れな私のちまきをお見せするのは恥ずかしいのですが、いちおう何とか形になってるような気がしません?

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包み終わったら、たっぷりの水で茹でます。水から茹でて1時間弱くらい。昔は風通しのいいところににつるして保存食として農繁期に食べたんですって。笹は殺菌作用がありますから。

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できたてでも、冷めてからでもどちらも美味しいです。レンジ等で温め直すこともできます。そのままで食べてもいいし、きなこや黒みつ、ごま塩などお好みでかけても。
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さっそくきな粉をかけて食べてみました。
もうちょっともち米をたくさん入れても良かったかな。でも笹の爽やかな香りがほんのり香って、やみつきになりそうです。一度に10個くらい食べられる自信があるな。子どものおやつにも好評で、あっというまになくなりました。今度はめんどうでも、熊が出そうでも、山へ行って笹をとってきて大量に作らなきゃ!

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春の山菜

五月晴れの気持ちよい日が続いています。
福島では連休中に最高気温が28度を超える日もあって、公園のせせらぎでは子ども達がパンツ一枚で大はしゃぎ。
野山もこの陽気でいっせいに若葉を茂らせ始めました。庭の木々も青々として、見ている間にも葉を広げるような、そんな勢いで色彩が変化していきます。大地がエネルギーを爆発させてる感じ。
そのエネルギーを私たちもおすそ分けしていただきましょう。
そう、この時期に何としても食べたいもの。
それは春の山菜!

春の到来とともに顔を出すのはふきのとう。今年は2月中から出始めて、もうとっくに終わってしまったのですが、天ぷらやふきみそにして、心ゆくまで味わいました。庭や空き地の隅っこなど身近なところで簡単に見つかります。私が唯一自分で採取できる山菜です。他のはもっぱら食べることに専念します。
まわりに山菜採りを趣味とする人が割といるので、私も本格的に山へ入って採ってみたいという漠然としたあこがれはあるのですが、素人判断で変なものを採ってきたりしたらかなり危ないんじゃないかとか、熊が出そうとか、要するに敷居が高いのです、私にとっては。誰か誘ってくれないかなぁとも思うのですが、みんな自分だけの秘密のポイントは誰にも教えたくないらしく、誘ってくれません。

というわけで今年も知人やご近所さんから次々とおすそ分けがやってきています。
「行者ニンニク」は炒めて食べたら、独特の強い香りと甘味がご飯のお供に最高でした。
「葉わさび」は最近は畑で栽培したものが多く出回っていますが、野生のものをいただきました。お湯をさっとかけた後、密封して半日ほどおくと辛みが出るのですが、苦味を出さずにうまくやるのはなかなか困難。そこら辺を私に期待しないでください。うまくいくとこんなに美味しいものはありません。白いご飯によし、お酒によし。ご飯もお酒もいくらでもいけちゃいます。
朝早く出かけた隣のおじさんからいただいたのは山菜の王様「たらの芽」。やっぱり天ぷらが最高かな。酢みそ和えも甲乙つけがたく美味しい。
「たけのこ」や「ふき」も出てきました。これからしばらくいやというほど、「たけのこ」と「ふき」の入った煮物を食べることになります。でも上手にアクを抜いた「たけのこ」のほのかな甘味や香り、「ふき」のほろ苦さと爽やかさ。こういう淡い感じの美味しさって子どものころには理解できませんでした。大人になってお酒を楽しむようになって、いろんな食べ物の味や香りを経験して、いつしか毎年この季節を心待ちにするようになったのです。
でも年中味わえるものだったら見向きもしないかも知れない。春の山菜って今この時期にこそ体や心が欲するものなのですよ、きっと。

先日、春と言えば「うこぎご飯」たべたいなぁと思いついて、近所の産直売場へ「うこぎ」をPhoto_19さがしに行ってみました。「うこぎ」って知ってますか。私は福島へ来るまで知らなかったのですが、福島やお隣の山形では春先に必ず食べるのだそうです。垣根や庭に「うこぎ」が植えられているお家が多いんですよ。新芽を摘んでさっと茹でて炊きたてのご飯に混ぜた「うこぎご飯」はほろりとした淡い苦味と爽やかな香りがたまりません。思い立ったら何としても食べたい。それなのに産直売場を2軒回っても売ってなかったのです。もしかしたら今年はもう終わってしまったのかも、と近所の垣根を見てみたら確かにもう葉っぱが大きくなってました。がっかり。さすがによその家の葉っぱを摘むわけにもいかないので、植木屋さんに行ってうこぎの木を買うことにしました。そうすれば来年はチャンスを逃すことなく食べられますものね。旬のものは期間が限られるからのんびりしていてはいけません。

「うこぎ」をあきらめて、他の山菜を買ってかえることにしました。
どれも¥100~250くらいでたくさん入っていて、近所の人たちがその日の朝、採ってきた新鮮なもので、それらがこんなに簡単に手に入ってしまう幸せ。
「こごみ」「こしあぶら」「うるい」「山うど」「またたびの芽」を入手。

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    「うるい」はシンプルにおひたし。茹でているときに何ともいえない清涼感のある香りがしました。とろっとした粘りのある食感が美味しいです。

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「こごみ」もクセがないので調理がしやすい山菜です。茹でるとサッと鮮やかな緑色になってとてもきれい。くるんと巻いた姿も愛らしいです。胡麻の風味を効かせた白和えにしてみました。

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「こしあぶら」「山うど」「またたびの芽」「こごみ」の天ぷらです。やっぱり山菜は天ぷらです。それぞれに香りや苦味、甘味、食感が違って楽しい。ちょっと刺激的な風味に身体が冬眠から目覚める感じです。

所々に雪を残し、日に日に緑濃くなる安達太良山に日がしずむのを眺めながら、山菜の天ぷらで早々と晩酌、なんて素敵な春の夕ぐれ時のすごし方だと思いませんか。
お酒はたっぷりと熟成させた豊かなコクと絹のようになめらかな舌触りで、山菜のほろ苦さと個性的な香りをひきたててくれる「特別本醸造大七極上生もと」などいかがでしょう。

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